あおの世界は紫で満ちている

自分の趣味にどっぷり沈み込んだ大学生のブログです。歌舞伎と宝塚も好き。主に観劇レポートなど。

Osloの感想

大遅刻どころの騒ぎじゃないですが…備忘録として書き留めておいた観劇の感想をブログに流します。

まずは、私的初現場である2021年3月20日『Oslo』の感想から。
 

2021320

開演前から足が震えていた。幕の向こうに坂本くんがいる。そう考えただけでドキのムネムネが止まらなかった。パンフレットで予習する心の余裕はなかった。(帰ってから、「読みゃ良かった」と少し後悔)

開幕。浮かび上がるノルウェー国旗。夢にまで見た生の推し。ポロポロと、本当にポロポロと涙がこぼれた。坂本くんが実在している。いま、目の前にいる。ずっと画面越しでしか会えなかった人が目の前にいる。それだけで泣けた。観劇中であったので声は押し殺したが、しばらく止まらなかった。

シャンパンを飲みながら歩き、軽口をきくテリエ。そこに居たのは坂本くんではなくテリエだった。

回想シーンと説明ゼリフ、リアルタイム軸が入れ替わり立ち替わりする。それでも混乱がない。演出、脚本と演者の妙技であると思う。プロは段違いだ。

坂本くんが少し噛んだ。「噛んじゃったんだ〜可愛い〜」と心の井ノ原くんが騒いだ。

他のキャストの皆さんも噛んだりされていたが、中でも秀逸だったのが相島さん。噛んだセリフをなかったことにせず「〜じゃなくてだった」との見事なアドリブ。笑いが起きた。

予習してない私には少し難しかったが、それも最初だけ。世界史選択し、社会科にステ振りした過去の自分。ありがとう。

物語は重厚かつ軽妙。深刻で、怒号飛び交う話し合いの場面と、一気に偏差値が3になったかのような飲み会のシーンの差が面白かった。メリハリがあり、対比が楽しめた。

テリエ以上に魅力的だったのはモナ。優秀かつ大胆で、美人。ストーリーテラーでもあり、彼女がいなければOsloは成り立たない。脚が綺麗で、背筋がピンとしていて、とても綺麗だった。さすが宝塚。

脚といえば、坂本くんの脚は間違いなく26メートルはあった。26メートルでカンストした。あんなにスーツ似合う人を見たことがない。立ってるだけでかっこいいのは事件。もはや坂本くんは脚。ヒールを履いてる安蘭さんよりも腰の位置が高かったので、もう人じゃない。

そんな坂本くんが手の甲にキスをしたり、両手を顎の下で握り「あなたが頼りだ」とか語尾にハートがつきそうな声色で言われたらそりゃ落ちますわ。

積極的に介入したいテリエ。手綱を握るモナ。完璧なコンビ。

柔らかいセリフ。固いセリフ。メリハリがきちんとしていて、演じ分けもしっかり。すごい。

緞帳の一番下にライト。場面分けで使われていた。すごいと思ったのはパーティの場面。ギリギリまで緞帳を下ろし、他の参加者は足だけ。アメリカの外交官()に密談のことを悟られたシーンで音響もざわめきも消た。静寂で血の気が引いたことを表現したのはさすが。演出の勉強になった。

演出。オスロの演出は秀逸だった。素晴らしかった。

まず、場面転換。観客の気をそらさないよう、自然にかつ速く。役者もバテンを手伝い、照明で隠し、音響で雰囲気まで変える。また、同じ板の上でも、照明で場所を示していた。舞台全体を横に大きく使っていた印象。上からじっくり見てみたかった。

次に、1番大きなセットをスクリーン代わりに実際の映像を映し出していた点。生々しい映像により、これがただのフィクションでないことが如実に表されていた。

これは歴史劇ではなく人間劇。素晴らしかった。

特に、最後の場面。オスロ合意が成功し、ホワイトハウス前で握手する2(本物の映像)感無量のテリエ。しかし、100年近くの溝はなかなか埋まらない。その後の歴史の説明。ゆっくりと膝をつくテリエ。悔恨と無念が伝わる。

「見えますか?あの地平線に新しい光が!!(ニュアンス)」全力で頷いた。

万感の最後のセリフ「良かった」が、耳から、目から離れない。涙は止まらなかった。

「私たちは始まりを作った」というモナのセリフは印象的だった。

いい舞台だった。本当に最高だった。人生初のスタンディングオベーション。アナウンスがなっても鳴り止まない拍手。凄かった。

カテコは4回。2回はお辞儀だけ。中央から波のようにお辞儀。あとの2回は手を振ってくれた。周りのお客さんに遠慮して全力で振り替えせなかったのが心残り。

最後、両手でブンブンと手を振り、袖に入る直前まで元気よく手を振っていた坂本くんに惚れた。脚長かった。

電車の中でじわじわ思い出し、ホクホクした。帰宅し、母さんに思いをぶつける。呆れられたけど全然気にしない。

円盤を見ると「ああ、私この人にあったんだ」と、顔が緩んだ。多幸感の極み。いい一日だった。

 

#V6 #坂本昌行 #観劇レポ #Oslo